ーーー忘れもしない。 アレは真夏の暑い日の、昼休みに突然起きた、出来事だった。 「……おい」 話しかけられたため、声のする方へ振り返ると……。 「えっ、ちょ……んん……⁉」 ーーーバシッと腕を掴まれたと思ったら。 壁に押し付けられて、突然唇を奪われたのだ。 ーーーそんなサイテーなファーストキスを奪った相手に、あたしは恋をしてしまうことに、なるなんて……。 この時のあたしは、想像もしてなかったーーー