パチパチっ。


眩い光が冷たい風を切り裂く。


「綺麗」


「だね」


俺たちは花火を楽しんでいた。


しけって、なかなか火がつかないけれど、冬の花火を。


「マサくん、線香花火‼」


「先に落ちたほうが負けで」


「罰ゲームは?」


「なんでもいうことをきく」


バチバチっ。


小さな玉から弾ける思い。


「あー‼落ちちゃう‼」


ヤコさんが叫んだ時、俺はこっそり線香花火を振った。


ほぼ同時に落ちた玉。


「やった‼わたしの勝ちー‼」


ヤコさんが笑う。


久しぶりに見た、心からの笑顔。


ホントに綺麗だ。


そしてヤコさん。ヤコさんはなにを望んでるのかな?


「じゃ…エッチしよ☆」


わかりやすい…。