「うわ、やっべぇ…」

龍太郎、青ざめる。

その日発表された、天神学園3学期中間テストの試験範囲。

広い。

やたら広大な試験範囲だ。

こんなん絶対に毒舌の嫌がらせに違いない。

その証拠に、教壇で毒舌ドヤ顔。

「2年最後の中間テストですからね。これを落としたら、後の期末テストで足掻いても最早手遅れと思って下さい。赤点とったら留年ですよ」

留年、留年、ねん、ねん、ねん…(エコー)。

龍太郎の脳裏に、忌まわしくも恐ろしい単語が響き渡る。