撒き散らされるロケット花火改・マイクロミサイル。

壁を、廊下を、教室の窓を破壊するそれを、静寂は物陰に隠れてやり過ごす。

「何のつもりだ疾風!何故俺を撃つっ?」

「身に覚えはないか?兄貴」

パワードスーツ越し、くぐもった声で兄に語りかける疾風。

彼は。

「覚えがないなら更に始末におえないな!」

右腕部に装備された20連装杭打ち機で、物陰ごと静寂を貫通させようとする!

「殺す気かバカヤロウ!」

咄嗟に飛び退く静寂。

彼は。

「!」

パワードスーツ関節部に剥き出しになっていた配線の幾つかを素早く掴み、強引に引き千切る!