「それにしても…」

喜屋武の顔は青い。

無理もない。

龍太郎一味のうち、半数が倒れてしまった。

残るは喜屋武、遊里、小夜、そして龍太郎…。

「誠一郎…っ…!」

いつでも笑みを絶やさない遊里が、怒りの表情剥き出しで歯噛みする。

「みんなを…よくもみんなをっ!」

踵を返して病院の廊下を駆け出そうとした所を。

「どこ行くんですか遊里さんっ!」

喜屋武に腕を摑まれる。

「決まってんじゃん!誠一郎やっつけるんだよっっ!」

「何言ってるんですか!学園長先生達でも勝てないんですよっ?」