と。

「旦那」

家族団欒の場にラロが現れる。

シュアに応急手当をしてもらい、何とか出血は止まったようだ。

「恐れ入ったぜ、流石閻魔様だな」

「…フン、教師の顔を好き放題殴打しおって」

握り飯を一口で頬張る翡翠。

「が…久々に骨のある相手だった…誉めてやる」

「ソイツはどーも…」

軽く頭を下げるラロ。

「で、何しに来た?こはくの握り飯は全て俺のだ。やらんぞ」

意外と器の小さい事を言う翡翠に。

「閻魔から飯横取りする度胸はねぇよ」

ラロは背を向けて片手をヒラヒラさせる。

「タイマントーナメント二連覇なんて快挙を見せてくれると面白ぇなって…そんな独り言を言いに来ただけさ」