(やっぱり…)

神妙な面持ちの銀。

彼ほどの優秀な魔法使いならば…いや、彼ほどの魔法使いだからこそ、誠一郎が巧妙に隠している『溝の臭い』の元凶に感づく事が出来るのだ。

これだけ様々な種族が存在する天神学園でも、誠一郎の事に気付いているのはごく一部だけ。

武闘派教師陣や佐倉の眷属ですら、彼の事には感づいていない者が多い。

それをいい事に、誠一郎は独自に水面下で暗躍している。

今はまだ、素行の悪い生徒達に仕置きをする程度でしかないが…。