「で」

はぁ、と溜息をつく龍太郎。

「今日はどの教師が修行見てくれんだ?」

そう言った龍太郎の前に。

「悪いな先輩、今日の相手は教師じゃねぇよ」

愛の背後…木の陰から一人の少年が姿を見せた。

漆黒の髪とレッドアイ、隠密用のフード付き黒マントに全身を包み、背中にはブロードソード。

158センチと小柄だが、形の小ささを感じさせない自信と気迫が満ち溢れている。

天神学園高等部2年、レッド。

「今日は俺が相手だ」