小岩井の問いかけに対し、緩々と首を振る日音子。

「いえ…御用という訳ではないのですが…不躾ながらお二方…」

日音子の瞳が細まる。

「強い霊気というか、妖気を感じます…人とは思えぬほどに…」

彼女が言った途端に。

「妖気っ?まさか近くにお化けがっ?お化け怖ぁあぁあぁいっ!」

お約束のボケをかます雪菜。

お前も雪女だろとツッコむのも最早馬鹿らしく。

「いえ…雪菜さんも雪女ですから…」

しかし優しく裏手でポンと叩く律儀な小岩井。