君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。

「杏奈ちゃんと違って、柚葉ちゃんは個室じゃないからね。感情的になって他の患者に迷惑のかかることはしないように。」



【はい】



「それと」







一度考え込んだ籔内先生は、何かを決意したように言葉を述べた。







「何があっても、死を考えるな」