ぼんやりと、それでも色鮮やかに広がる世界。



見慣れた、真っ白な……だけど、真っ暗な世界に、また戻ってしまった。







――……死ねなかった。







死ぬために切った手首を見ると、包帯がぐるぐると巻かれていて、



生きてることを、突きつけられたようだった。