「……行ってやれよ」







その言葉を合図に、ふらふらと立ち上がり、扉を開けた。



そこには、何本もの管に繋がれ、目を閉じたままの杏奈が寝ていた。



数時間前に会ったときより明らかに白く、手首には痛々しく包帯が巻かれている。