なれるよね。



……なってね?



私は、他人を犠牲にしてまで自分の幸せを掴もうとは、思えないから――……。







その瞬間、私はカッターを持つ手に力を加えた。







朦朧とする意識の中見えたのは、私の血で赤く染まっていく、真っ白だった筈のシーツだけだった。