君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。

「怖いとかそんなレベルじゃない!もう怪物級だ……って……」







言葉を呑み込んだみーくんの表情が、一瞬にして強張る。



その視線は、私の後ろ。



恐る恐る振り返ると、私の主治医の藪内先生が立っていた。







「杏奈ちゃんにも迷惑かけてたのか?雅」







その言葉に、漸く状況を把握する。



みーくんのお兄さんって、藪内先生だったんだ。