君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。

『いいから早く!』



「なんで?」



『母さんが――』







耳元で伝えられた言葉は、1番願っていなかったもの。







――『母さんが手首を切って、病院に搬送された』







元気で、って言ったじゃん。



俺は、無我夢中で階段を駆け降りた。