君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。

兄ちゃんが、手に持っていたコートを俺に着せてくれ、傘で降り積もる雪を、防いでくれた。



朦朧とする意識の中、俺は兄ちゃんに問いかけた。







「兄ちゃん……」



「なんだ?」



「父さんにとって、俺等はいらない存在なのかな?」







兄ちゃんは、黙ったままだった。







「俺、母さんと兄ちゃんがいれば……それでいい……」