君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。

どうして、そうなってしまったのだろう?



私に、つらい過去があるように、みーくんにもあるはず。



そして、知られたくないことも……。



みーくんが何も話さないのは、その全てが知られたくないからなのかもしれない。



何かつらいことがなきゃ、あんなに悲しい表情をしないと思うから。



私も経験したから、わかる。



声が出なくなって、全てに絶望したとき、希望を失ってしまったとき、鏡の前に立ったら、あの哀しげなみーくんの顔と同じ表情をしていたことを、今でも覚えている。



そんな頃の記憶を話せたのは、みーくんだけ。