女の人は、しゃがみ込んで玄関を覗いた。







「何?彼女?」



「そんなんじゃねぇよ」







髪をかきあげ、めんどくさそうに空き部屋を見つめるみーくん。



手招きをされ、私は恐る恐る玄関へと歩いていく。







「……杏奈、紹介するよ。俺の従姉の籔内遙香」



「遙香です。よろしくね、杏奈ちゃん」