いつもドキドキさせられっぱなしなんだもん、たまにはいいよね。







「……本当は明日渡すつもりだったけど、もういいかな」



【え?】



「退けてみ」







クローゼットのツリーを指差し、いつもと変わらず優しく微笑んだみーくんに促されるままツリーの箱を退けると、前にみーくんに貰った香水が入っていた袋と同じロゴが入っている小さな箱が、姿を表した。







「大したやつじゃねぇけど……」



【このブランド、高いって聞いたことあるよ】



「別に高くねぇよ。それは、一応自分の金で買ったから」