君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。

「仮退院の許可が、主治医である兄から出ました。その間、杏奈はうちに……」



「そんなの……」







やっと、光を見つけたの。ママなんかに、邪魔はさせない。







【駄目なんて言わないでね】



「杏奈?」







みーくんが驚いた表情で、ベッドに座る私を見下ろしていた。







【私の人生は、私が決めるの。ママ達に、口出しする権利なんてどこにもない】