君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。

【ありがと】



「カバーは、ウサギでよかった?」







私は、首を縦に振った。



嬉しい。それが、本心。



けど、私なんかに、こんなもの……、勿体ないよ。







「なぁ、杏奈――」







――ガラッ



みーくんの言葉を遮るように、病室のドアが開いた。







「……あら?」







片手に花を抱えたママが、みーくんに気づき、少し驚いていた。