君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。

「はい」



【ありがとう】







会計を終え、さっき、みーくんが走っていった人気のない通路にあるベンチに腰を下ろした私達。



みーくんが私に渡してくれたのは、温かいはちみつレモンのジュースだった。







「さっきの、元カレ?」







少し間を空けて頷いた私を見て、自分の方に抱き寄せてくれた。







あ、今日は違う香水。



でも、どの香りでもみーくんらしい。落ち着くんだ。



みーくんの傍にいたら、強くなれるかな。



生きる意味を、見つけられるのかな……?