君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。

切ない表情で話すみーくんにかける言葉なんかどこにもなかった。



みーくんは何かを抱えてる。



それが何かなんて、わからないけど、こんなマンションに一人暮らししてることにも理由が在るはず。







みーくんと私は、似ていないようで似てるのかもしれない。



遠い存在なのは間違いないけど、何かが被る。







「……杏奈」







みーくんが顔を上げた



視線がぶつかり、私は動けなくなる。