君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。

そんなこと、わかってるよ。







足音が近づいてきて、寝室の前で止まった。



入るよ、そう言ってみーくんは部屋に入ってきた。







「ごめん、驚かせたよな」



「……」



「杏奈?」







何も答えたくない。



みーくんが、遠い。



改めて、住む世界が違うんだって、思い知らされた。



みーくんが生きる世界は、きっと愛で溢れてるんだ。



私の気持ちなんか、わかってくれる人なんか、いないんだ……。