君が教えてくれたのは、たくさんの奇跡でした。

みーくんの声を聞くと落ち着く。



だけど、たまにあいつと被って見えてしまう。



私を捨てた、彼と――……。







「おいで」







行く訳ないじゃん。馬鹿じゃないの。







そう思う心とは裏腹に、足はみーくんの元へと進んでいく。







「素直」







素直?全然……素直なんかじゃない。







まるで赤子をあやすように私の頭を撫でるみーくん。



そんな優しく触れられたら、堪えられなくなるよ。