「杏奈ちゃん」



「……藪内、先生……」







普段真っ白な白衣を着た姿しか見たことなかったから、一瞬、誰だかわからなかった。



ハッとして藪内先生に向き直ると、真っ直ぐな視線が絡み合う。







「ちょっと、いい?」



「あ、はい……」