「あの頃の俺は馬鹿だったな…って今思う。」
「どうして?」
「今が俺にとって本気の恋だから?なんで過去に女遊びしてたんだろう、って後悔しか残ってない」
時雨はそう言ってあたしの目を見た。
「嫌いに…なったか?」
「…べつに?だって過去は過去だし…。どれだけ嘆いても変えられるものじゃない。」
もう、過ぎたことは…どうしょうもないんだしね。
そんなこと、あたしが十分知ってる。
もうあの楽しかった頃には戻れないということは。
「で。希美は俺のこといつ、好きになってくれんの?」
「っな?!ふ、普通そんなこと本人に言わないでしょ!!」

