「希美先輩ー!!」





あたしに手を振りながら教室に入ってくる爽。




よく、年上の教室に入れるね…。
そこだけは尊敬するわ…





「これ、借りてたマフラーです。ありがとうございましたっ」





そう言ってこの前、貸したマフラーを渡された。





「あ!あの時のマフラーか!!」





一瞬なんだろうとか思っちゃった






「俺、お礼にと思って…」






「…?なにこれ??」






「俺ん家の猫の写真!これで癒やされてください!!」





…たまに爽が天然に感じるのはあたしだけだろうか。





「あ、ありがとう?」






「それじゃっ!」






爽はそう言って風のように去っていった。