「ふふっ!驚きたまえ!!あたしがひとりで作ったんだからね」 あたしはそう言うと箱を開いた。 「ケーキ?」 「そう!ケーキだよっ!時雨は甘過ぎるの苦手だから、甘いのは少し控えめだよ」 多分、食べやすいんじゃないかと思う。 「お母さんどう?上手に出来てると思う??」 「希美もスイーツが作れるようになったのねぇ」 あたしだって冬哉に習って頑張ったんだからこれくらいはできるようになるよ! 「よし!食べちゃおう」 あたしは三人分のケーキを皿に取り分ける。