仕事が終わり帰ろうとすると爽が毎回、外にいる。 「毎回、なんで外にいるの?」 「夜に女の子ひとりだと危険だから」 …今日はまだ若干、明るいけど。 「寒いのに外にずっといるってバカじゃん…」 「俺、バカだから仕方ねぇの」 そう言っていつもの笑みを見せる。 「──希美」 あたしの後ろから声がした。