時雨side 「惚れ込んでんだな…」 「黙れ。」 俺の希美を誘拐したかと思えば手まで出しやがって…。 こいつはもっと前に決着つけとくべきだった。 希美と出会ってから喧嘩をしなくなったようになったのは確かだ。 あいつが悲しむから… 「本気でこいよ」 竜也は楽しむかのように俺を挑発してきた。 「悪いけど手加減できねぇから。オマエが希美にやったことは許せねーからな」 そう言って俺はあいつの顔に拳を押し付けた。