そして、扉が再び開いて転校生が入ってきた。





あ…っ!!




その人物にあたしは見覚えがあった。






「天津 冬哉です」





そう言って彼は微笑んだ。





その瞬間、周りが騒がしくなった。




「あの微笑みはヤバい!!」


「あたしの彼氏になってほしい!!」


「イケメンじゃんっ!!」





どうやら、あたしのクラスは面食いが多いようだ。





「そうねー…天津くんの席はー…」





先生がそう言った瞬間、みんなの目がギラッと光った。




怖い…



女子って怖い…




あたしはこの時、初めて女子が怖いと思ったのだった。