中学一年生の春
この日は入学式で、私は少し緊張した。でも、楽しみだった。
校長先生の長い話を聞き終わると、何故か本当に中学生なんだなって改めて実感が湧いた。
入学式が終わって、自分の教室へ向かう。
一年Bクラスは、他の教室と比べ少々うるさかった。
教室に入り、自分の席を見つけて座る
窓側の一番後ろの席で、「やった、これなら先生の話を聞いていなくてもバレない」なんて不真面目発言を心の中でした
のは無い事にしてほしい……。
校長先生に引き続き、担任の長い話だ。
これさえなければ、入学式なんて楽なんだろうと話を聞かずに思う私。
やっと担任の話が終わり、家に帰る事ができた。
歩いていると、丁度同い年くらいの女子生徒を見かけた。
同じ制服で、リボンの色も黄色。
黙って通り過ぎようとしたら、声をかけられた。
「同じクラスの塔月(とうづき)さんですよね?私、桃林(とうりん)麗亜(れいあ)っていいます!あの……、私、入学式の時から塔月亜矢(あや)さんを見てて、綺
麗だなっておもって……!それで、塔月さんと一度お話してみたいなって……。」
綺麗?私が?
「あの、人違いではないでしょうか?確かに私の名前は塔月亜矢ですが、似たような名前の方は沢山いますし…。」
というと、桃林さんは首を横にブンブンと振った
「何を言っているんですか!人違いではないです!だって、その蝶の形の紫色のペンダントを身につけていたのは塔月さんだけでしたし!」
と、私の胸元に光るペンダントを指差す
・
・
・
負けた……。
「あはは……。お話、ですか~………」
と、こんな感じで【綺麗】という言葉には触れなかった。
この日は入学式で、私は少し緊張した。でも、楽しみだった。
校長先生の長い話を聞き終わると、何故か本当に中学生なんだなって改めて実感が湧いた。
入学式が終わって、自分の教室へ向かう。
一年Bクラスは、他の教室と比べ少々うるさかった。
教室に入り、自分の席を見つけて座る
窓側の一番後ろの席で、「やった、これなら先生の話を聞いていなくてもバレない」なんて不真面目発言を心の中でした
のは無い事にしてほしい……。
校長先生に引き続き、担任の長い話だ。
これさえなければ、入学式なんて楽なんだろうと話を聞かずに思う私。
やっと担任の話が終わり、家に帰る事ができた。
歩いていると、丁度同い年くらいの女子生徒を見かけた。
同じ制服で、リボンの色も黄色。
黙って通り過ぎようとしたら、声をかけられた。
「同じクラスの塔月(とうづき)さんですよね?私、桃林(とうりん)麗亜(れいあ)っていいます!あの……、私、入学式の時から塔月亜矢(あや)さんを見てて、綺
麗だなっておもって……!それで、塔月さんと一度お話してみたいなって……。」
綺麗?私が?
「あの、人違いではないでしょうか?確かに私の名前は塔月亜矢ですが、似たような名前の方は沢山いますし…。」
というと、桃林さんは首を横にブンブンと振った
「何を言っているんですか!人違いではないです!だって、その蝶の形の紫色のペンダントを身につけていたのは塔月さんだけでしたし!」
と、私の胸元に光るペンダントを指差す
・
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負けた……。
「あはは……。お話、ですか~………」
と、こんな感じで【綺麗】という言葉には触れなかった。

