「お母さんのせいじゃないよ……」 希子は涙と鼻水を拭いながら言った。 「悪いのは全部あいつだろ」 俺はいつしか、父親のことを「父さん」と呼ばなくなった。 希子と母さんがこんなにも傷ついているのに、今頃刑務所では反省の色一つないのだろうかと思うと、父親への怒りはどんどん増していく。 殺してやる、と16年間生きてる中で何度も思った。 でも、俺がそんなことをしたらまた母さんと希子、そして姫華までもを苦しめることになるだろう。 あの男と、同罪になってしまう。