「じゃあ、まず自己紹介しようぜ」



佐藤 侑大がパンの袋を破りながら言った。



それに、凌が弁当箱のフタを開きながら、


「そうだな」


と、頷いた。





その様子を私は何も言わずに眺めていた。



それは、転校生も同じようだ。





「なら、俺からな」



そう言って、凌が自己紹介を始めたのだった。