目を開いた先には、 もう、風なんて吹いていなくて、 穏やかな空気が陣の中を漂っていた。 「成功した……のか?」 実際に風が治まっているのを見ても、 全然、実感が湧かなかった。 そんな俺が自覚出来たのは、司の言葉を聞いてからだった。