龍奇譚-彼の想い-






俺は足を掴まれた状態で床に手を付き、

そのまま逆立ちする形で、

掴まれた左足と右足で要さんの首を挟んだ。



その時、掴まれた足を離されないように、

要さんの手を巻き込み、体に押さえ付けて……





「………な!!!…くっ……」



要さんの空いている方の手が、俺の足から逃れようと伸びてきた。