龍奇譚-彼の想い-






どちらとも動かない状況で時間だけが過ぎていく。





そんな緊迫した空気の中、要さんが口を開いた。





「………どうした?怖じ気ついたのか?」



…………………



そう言われたら、反論しない訳にはいかないでしょう……





「……ふっ……何を言っているんですか?

それは、あなたが……でしょう?」

「言うじゃないか……」