…それは、千尋とも。
『大好き過ぎるんだよ、2人のこと』
だから、好きなんて言えない。
言っちゃ、いけない。
「んだよ、それ」
『男女には終わりがあるでしょ?そんなんで失いたくない程には、大事な人だと思ってるんだよ、私は』
だから、今までも自分の気持ちに蓋をしてきた。
「…面白くねえ考え方だな」
『…うるさい』
「ダメだったらダメでまた友達に戻りゃいいだけのことなのに。…なんつーか、お前らは真面目っていうか固いって言うか」
『え?』
「ま、いいけど」
顔色ひとつ変えずビールを飲み干し、そのタイミングで鳴った携帯に雅弘が出た。
「…あー、うん、大丈夫。はーい、じゃまた連絡するわ……。…悪い美咲、俺出るわ」
『え?』
「セフレに呼び出されて。ここ奢るから、悪いな」
『は、ぁ?…まじあんた、最悪』
「うるせー。じゃ、また連絡するわー、悪いな。気をつけて帰れよ」
『バーカ!』
あの告白は何だったんだ、
苛立ちを含んだ声が店に響いた。
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