「…ねえ。 奇跡って、あるんだよ、 きっと。 私たちが出会えたのは、 …お互い、クラスメートも よく知らなかったんだから、 奇跡だよね。」 言葉を続けた。 全部 話してしまいたかった。 「…私は、 クラスの子の名前くらいは 知っていたけど、 たとえば、ある子が どんな子なのか知らないし、 知りようもなかった。 …知られることも なかった。」