10月9日。

あの出来事から2日後の今日、いつものように16:30から部活がある。

先輩とどう接すればいいのか、ちょっぴり戸惑った。



そんな思いをよそに、先輩は案外普通だった。


むしろ…








今までで1番優しいと感じた日だった。

そう、やっとわかった。


今まで先輩がマナに冷たかった理由。


気のせいなんかじゃなかった。



今の今まで、アッキーと仲のいいマナを、よく思ってなかったんだ。

そして、今の今まで、マナも気付かなかった。


ずっと、どうしてなんだろ?って思ってた。

なんでマナにだけ?って。








彼女からしたら、そりゃあ嫌だよね。。


全く知らない土地に来て、大学に入って、アッキーという友達ができたのが嬉しかった。


でも、何にも考えれてなかった…。








マナが応援するって言ったから、きっと先輩は安心したんだ。


先輩の優しさに最初はびっくりしたけど、理由はどうであれ、やっぱり嬉しかった。





『麻菜。』

ベイビーというあだ名に変わって、先輩にそう呼ばれるようになったのもこの頃である。