「…ありがと」

優しいお姉ちゃんの微笑みには微笑みで返した。

時計はすでに8時を指していた。

今から走っても間に合わないじゃんかぁ…。


「もういっかぁ…」

いっそのこと遅刻しちゃお。

ゆっくりと歩いたせいか、駅に着いたときには朝礼の時間になっていた。



「電車…何分のあるかなぁ…」


「ぷっ…落としてるよ。」

「えっ…」

声のした方を振り返ると…

「るっ、類くん!?」

類くんが私の定期入れをもって笑ってる。

「………。」

「類くん…?」

私の顔を見ると固まる顔。

「…あ、いや…。かわいいなぁと思って…」

「えっっ//な、なに急に…。」

「メイクしてる?雰囲気柔らかくなったな♪」

顔が赤くなるのがわかった。

「ありがと//…っ…そ、そうだっ!//なんでこんなとこに!?学校は!?」