*桜side*

「えぇ!?本当にこれでいかなきゃー!?」

私は今お姉ちゃんと2人で鏡の前に立っている。

そろそろ家から出なきゃ、遅刻になっちゃうんだけど…。

「いいじゃん♪♪」

そう。お姉ちゃんに朝早く叩き起こされて何かと思ったらブローしたり、ヘアアレンジしたり…メイクしたり。

鏡のなかの私は私じゃないみたい。


「ゼーッタイ似合わないし!」

「イヤッ!せっかく部活用にウォータープルーフなのに!しかもちょこっとしかしてないのにぃ…」

ぷくっと頬を膨らまして拗ねるお姉ちゃん。

「わ、わかったよぉ…じゃ、いってきま…ってえぇ!?もうこんな時間!?やばぁーっ!」

「ホラ電車間に合わなくなるよ!桐島くんにしっかり見せなさいよ?和真くんにも…頑張って別れを告げな?」