「新入生代表、加藤彰君」


「はい!」


入学式が始まっていた。


そういえば新入生代表ってどうやって決まるのだろうか？


やっぱり入試の時、成績が一番よかった人とかなのだろうか・・・


ううむ、忌々しいな。


俺はギリギリでこの学校に合格したのに、それをトップで･･･ってな。


やっぱり上には上がいるんだよな。


「入学式早々恋したんだけどぉー・・・」


「早っ、あの加藤君？」


「そぉそぉ・・・」


前の席の会話を盗聴してしまった。


加藤彰という人はかなりのイケメンだった。


彼が席から立った瞬間、新入生のザワつきが始まった。特に女子から。


女子というのは少しでも合う部分があればその人と仲良くなってしまう。


例え初めて会った人とでも。


「パチパチパチパチ」


新入生代表が喋り終わったら拍手が巻きおこった。


別に新入生代表が何したかとか今の俺には問題じゃないんだ。


多少失礼な事を言ってるのかもしれないけど、正直どうでもいいんだ、式とか。


さてと、こっからが問題なんだよな。