星がたり。



私は昔から、大翔の隣で星を見るのが好きだった。


大翔を好きだって気付いたのも星の下。

でも、言えなかった。
言う前に急に大翔が冷たくなって、そのまま彼女作っちゃったしな。

一晩中、泣いたのも星の下。
星が優しくて慰めてくれてるみたいだった。


「大翔、元気出しなよ。」

「はぁ???何、突然。」

「失恋で落ち込んでんでしょ?」

「誰が?」

「大翔が?」

「まさか。」

大翔はふんっと鼻を鳴らして言う。

「俺が振ったんだし。」

「え???」

「あ…。」

私の驚いた顔に、大翔は思いっきり『しまった』という顔をした。