「…クシュッ。」
星を見ていたら防寒が足りなかったのか寒くなってきた。
「大丈夫か?」
「うん。大丈夫。」
「…帰るか?」
大翔に笑顔を見せると、彼は心配そうな顔をする。
妙に心配性な所は昔から変わらないんだな…。
遠足前とか、必ず私が夜寝れなくて朝起きれないだろうって朝来てくれたり…。
部活で夜遅い時も何だかんだで待っていてくれたり。
ちょっと過保護なんだよね。
「大丈夫。もう少し星見てたいし。」
大翔と星見るなんて久しぶりだし。
「でも、もっと暖かいカッコして来れば良かったなー。」
空に息を吐くと10月とはいえ、白い息が出ていた。


