「イイ奴って…?」 「好きな奴とか。」 「…いるわけないじゃない。」 「ふうん。」 私の答えに適当に相槌を打って、大翔はまた空を見上げた。 居るわけない。 私が好きなのは昔も今も大翔のまま。 大泣きして忘れた気になったけど、こうして二人で空を見上げると、無条件に幸せになる。 悔しいけれど。