私だけのヒツジ(執事)

「えっ、おい、やおい!
何なの、お前・・・俺のヨメになりたいの?
こら、泣きやめ。
泣きやんで、ちゃんとこっち見ろって」

私だって泣きやみたいよ?

でも、止まらないんだもん。


「史也兄さん・・・」

堪えきれなくなったのか瑠璃が声を掛ける。


「史也・・・」

流星さんも困った顔だ。


今日の主賓はあの二人なのに・・・。

私が悪目立ちして、どうするの!!


「とにかく・・・落ち着けよ、やおい。
な、晴れの席だから泣くなって」

そう言って、庇うように私を抱きしめる史也さん。

私の身体がすっぽり収まる史也さんの胸は、広くて硬質で・・・でも温かくて。
ちょっぴりベルガモットの香りが鼻腔をくすぐる。


もう、私・・・このまま死んでもいいっ!!