「…俺も。
あんなにはしゃいだの久しぶりかもな」




そう言えば笹原晶、いつもより楽しそうだった。




「学校でもそんな風に振る舞えばきっとモテるよ?」



「…俺は1人だけで良い」




さい、ですか。




「…ねぇ、何で笹原晶は私を―――…やっぱいいや」




私も、聞かれても答えられないから。




「?
ま、何かあったら言えよ。するけど許せよ。言ったから」




そうして彼はまた私の唇を奪って元着た道を戻って行った。




「……ったく…いつも突然なんだから…」




一番初めのキス以来、私にキスする時は前もって言うようになったが、それでもやはり慣れないし、突然には変わりない。


言ってからの動作までの時間が短いのだ。
私の返答は丸無視。



なかなかの見上げた根性だ。くそう。