「ねぇ、華灯。笹原晶はどんな顔してるの?」


「アハハ…お前ら本当にどんな呼び方してんだよ。
で、顔だっけ?
あーそれはな…「言ったら殺す」普通、かな」




嘘だ。


明らかに途中で脅迫受けてただろ。




「…鈴木は知らなくて良い」




そう言われれば余計に気になってしまうじゃないか。それが人間の性である。


しかし、手がスッと離され明るい光に慣れて周りを見回した頃にはいつもの仏頂面をした普通の顔であった。




「あぁ…もうこんな時間か」




窓の外を見ながら華灯が告げる。

窓の外はもう夕日が沈み、見えなくなりつつあった。